SSブログ

これまた、あたり。 [本]


民王

民王

  • 作者: 池井戸 潤
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2010/05/25
  • メディア: 単行本


初、池井戸氏です。
これまで、本屋さんでも何度か『う〜ん、どうしようかなぁ?』
と思ったことはあったのですが。
お笑いの井戸田潤氏と名前が似ているので、そのイメージになってしまい、
これまであえて手には取りませんでした。
直木賞受賞の『下町ロケット』をTVであらすじ聞いて、
こりゃおもしろそうだぞ、と。
とりあえず、今まで敬遠していた理由が理由なので、図書館で借りてみることに。
『下町ロケット』はありませんでしたが、まぁこれは文庫が出たら買うつもりだし。

漢字が読めない総理、
その理由は大学生の馬鹿息子と、いきなり人格が入れ替わってしまったから。
割とありがちな設定で、何かパロディ同人誌を読んでいるかのようだわ…。
と思っていたのに、最後の最後でホロッとさせられる、
やっぱ直木賞作家なだけはありました。
これは、他の作品も楽しみです。



ミャンマー―失われるアジアのふるさと

ミャンマー―失われるアジアのふるさと

  • 作者: 乃南 アサ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/06
  • メディア: 単行本


乃南氏の旅行エッセイは、初めてでした。
ミャンマーというと、久米宏氏が『軍事政権の称する国名なんて認められない。
自分はビルマと呼ぶ。』というようなことで、
敢えてビルマと言っているのが頭に残っています。
しかしながら、現地の言葉の発音では、ミャンマーよりもビルマの方が近いとかで、
あまり気にしている人もいないようだ、とか。

秘密のスイーツ

秘密のスイーツ

  • 作者: 林 真理子
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2010/12/21
  • メディア: 単行本


どこかで、林氏が娘さんのための本を書いたとか読んだような・・・?
生意気な言い方ではありますが、
そのために、林氏の良さがごっそり抜けてしまっているようで。
子供にも分かりやすい言葉、というのは、
ホントに上手い人がいる一方で、狙い過ぎてダメな人もいるんだろうと。
何というか、中途半端になってしまって、
あざとさが目に付いてしまうんだなぁ。
オトナ向けの本(がっつり本気モードの)は、
すっごく良いのになぁ。

現代の子供が、ある場所で第二次大戦の時代を間近に感じることが出来た。
行き来出来るのは、モノのみ。
同年代の女の子と友達になり、その体験を通じて・・・
という話です。
何だろう、このテーマ。
森絵都氏だったら、心にぐぐっと来る言葉になったんじゃないか。
そんな風に思ってしまったのですが。
いや、まぁ、林氏のオトナ向け小説は好きですので。
むにゃ、むにゃ。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

読み返しながら。 [本]

お盆休みの間に、読み終わった本の感想、なんとかしたいなあ。
暑くてぼーっとしちゃうけど。

密室キングダム (光文社文庫)

密室キングダム (光文社文庫)

  • 作者: 柄刀 一
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2010/01/13
  • メディア: 文庫


今年、一番に読んだ本です。
南美希風シリーズ、未読のを文庫で集めようかな〜と探すも、
いつも行く本屋さんには、この一冊きり。
うまいことに、美希風シリーズだから良かったけども、
ホントは発表順とか、時系列順に読みたいなぁと思ったのですが。

文庫で1200頁超、4.6センチの厚さは、
京極夏彦氏の京極堂シリーズのよう。
冬休み中ということもあり(短いけど)、夜更かししても大丈夫な環境でしたので。
題名通り、密室殺人が今回のテーマです。

北海道の札幌市で伝説のマジシャン、"壇上のメフィスト”こと、
吝一郎のカムバック公演が行われた。
その席で限定50人を抽選で自宅に招き、更にマジックを披露する余興も予定されていた。
後ろ手にきつくロープで縛り、客自ら封印をした上で棺桶に入った後、
南京錠を掛け、そこから脱出するというマジックの説明を受ける。
マジシャンに付けたマイクで客と話しながら、自宅まで霊柩車で向かうのだ。

美希風と姉美貴子も抽選に当たり、一緒に向かう。
一郎の妻の妹春香と、美貴子は学生時代からの友人で、
美希風は一郎のマジックスクールの生徒であったこともあり、
お客とではなく、一郎の身内やスタッフと新たなステージの幕開けを待つ。
一郎の演出はしかし、不審な言葉と雑音を最後に途切れ、
事件は起きたのだ。

密室の説明とか、なかなか言葉だけで表現されても、
イメージするのは難しい。
まぁ、何とか論破してやろう、とか考えなければ鵜呑みにして楽しめば良いかな、と。
元々推理小説マニアというわけではないので、
細かいこだわりとかあまりありません。

面白かったけれど、盛りだくさんすぎて、ちょっと疲れました。
内容忘れていて、初めからまた読み直したので、
犯人は分かっているけどもトリックを見直すのには良かったのかも。

おいしいコーヒーのいれ方 (1) キスまでの距離 (集英社文庫)

おいしいコーヒーのいれ方 (1) キスまでの距離 (集英社文庫)

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1999/06/18
  • メディア: 文庫



おいしいコーヒーのいれ方 (2) 僕らの夏 (集英社文庫)

おいしいコーヒーのいれ方 (2) 僕らの夏 (集英社文庫)

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2000/06/20
  • メディア: 文庫



おいしいコーヒーのいれ方 (3) 彼女の朝 (集英社文庫)

おいしいコーヒーのいれ方 (3) 彼女の朝 (集英社文庫)

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2001/06/20
  • メディア: 文庫



おいしいコーヒーのいれ方 (4) 雪の降る音 (集英社文庫)

おいしいコーヒーのいれ方 (4) 雪の降る音 (集英社文庫)

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2002/11/20
  • メディア: 文庫



おいしいコーヒーのいれ方 (5) 緑の午後 (集英社文庫)

おいしいコーヒーのいれ方 (5) 緑の午後 (集英社文庫)

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2003/06/20
  • メディア: 文庫



おいしいコーヒーのいれ方 (6) 遠い背中 (集英社文庫)

おいしいコーヒーのいれ方 (6) 遠い背中 (集英社文庫)

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2004/06/18
  • メディア: 文庫



おいしいコーヒーのいれ方 (7) 坂の途中 (集英社文庫)

おいしいコーヒーのいれ方 (7) 坂の途中 (集英社文庫)

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2005/06/17
  • メディア: 文庫



おいしいコーヒーのいれ方 (8) 優しい秘密 (集英社文庫)

おいしいコーヒーのいれ方 (8) 優しい秘密 (集英社文庫)

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2006/06/28
  • メディア: 文庫



おいしいコーヒーのいれ方 (9) 聞きたい言葉 (集英社文庫)

おいしいコーヒーのいれ方 (9) 聞きたい言葉 (集英社文庫)

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/06/28
  • メディア: 文庫



おいしいコーヒーのいれ方 (10) 夢のあとさき (集英社文庫)

おいしいコーヒーのいれ方 (10) 夢のあとさき (集英社文庫)

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2008/06/26
  • メディア: 文庫


大分前に借りっ放しだったものです。
年も改まったし、恋愛小説行ってみるか、と。

1冊あたりがとても薄いので、これ3冊くらいずつでも良いんじゃ?

高校3年になる泉水勝利は、父が転勤するため、
いとこの花村かれん、丈の二人がいる家に同居することになった。
花村家もまた、両親がロンドンに転勤になるということで、
お互いの子供同士が一緒に住めば、となったのだ。
5歳年上のかれんと、3つ下の丈は家事が出来ず、
父子家庭で育って来た勝利が家政夫として仕切ることになる。

勝利の高校の新任の美術教師として赴任したかれんに、
彼は徐々に惹かれていき、という感じの恋愛ものです。
女性に人気があるのは分かる気がするのですが、
私としては有川浩氏のラブコメの方が好きだなぁ。

何というか、そんな感じの恋愛に憧れる女の子たちが、
バイブルにしそうな(少女漫画的に言うと)イメージか。
さらっと読めます。
んでも、私のオススメしたい本というのであれば、
『散るぞ悲しき』の方が・・・。
う〜む、こういうところが終わっているのか、私・・・。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

暑き日に、思いを寄せて。 [本]

ホントは、これ、読んだのがまだ寒かった時期でした。
二冊とも、震災前。
不条理に命を奪われる体験は、したくない。
誰だって、そう思うだろう。
後から、『あの時こうしておけば・・・。』というのは、
いつでもいくらでも湧き上がってくる。
東日本大震災を期に、自衛隊、ひいては太平洋戦争の軍隊、
戦死者、戦災に目を向ける若い人が増えたように思えるのは、
気のせいだろうか。

私が中学・高校生の時には、近代以前までを念入りに教え、
近代史はもう時間切れで、
『おのおの、ざっと教科書に目を通しておくように。』
という感じで終わってしまっていたのです。
よその国に、『ウソの歴史を教えるな!』なんて言われる前に、
教師から習う事も無かった。
私が太平洋戦争に関心を持ち、ノンフィクションや小説を読むようになったのは、
社会人になってからでした。
受験の時に、近代史は殆ど出題されないから、とかなんとかいう理由だったのか、
教師がそういうのを教えないように故意にしていたことなのかは、不明です。
今の教科書で、偏向した戦争史が教えられて、
ただ自国民に反日感情を植え付けるだけのようなものなら、
習わない方がましだと思うし。
必要なのは、昔の軍人がどうしてそんな風にやっちゃったのか、分からな〜い、
と非難するだけで自分達を切り離すのではなく、
どうしたら、反戦感情を個々人がきちんと持ち、阻止する事が出来るかを
学ぶ事なんじゃないかと思うのだ。


散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道

散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道

  • 作者: 梯 久美子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/07/28
  • メディア: 単行本


硫黄島について知っていたのは激戦区であったこと、
星条旗を立てるアメリカ兵の写真で有名だね、という程度のものでした。
フタをしちゃった、どす黒いものの正体を、
知らないままで良いものなのか?という感じで、
一つ一つ歴史を正視する必要性を感じていたのもありました。
また、こういうものを女性が書いているという珍しさも、
興味を持った理由でした。
でも、やっぱり重たいもので、実際に読むに至るまでに、
買ってから3年を要しました。

これは、中学生あるいは高校生で
読書感想文指定図書とかにして欲しいくらいのものでした。
う〜ん、まぁ、父兄からクレームつく事間違いなしだろうけどな。
いや、その前に文科省からクレーム付きそうだ。
何が起きていたのか、を知らなければ、
また戦争が起きてしまう事を阻止するのも難しいだろう。
今の段階で起きている、放射能汚染をつらいけれども受け止めている姿は、
この戦時中の日本人の姿と全く同じに見える。
もっと早い段階で民衆が一体になって、抗議をしていれば、
被害を食い止めることが出来たんじゃないのか?と後になってから言うのは、
今と変わらない。
マスコミに世論を先導させて、っていう形はホントに変わらない。

酸鼻を極める硫黄島には、
しかし、
有能な指揮官がいた。
栗林忠道。
旧制中学の後、陸軍士官学校、陸軍大学校を二番という優秀な成績で卒業した。
エリートにもかかわらず、最前線の硫黄島指揮官になったのは、
大学校を出た後、留学先にドイツを選ぶ者が多かった中、
アメリカを選び、かの国の戦力を過小評価せず、正当に評価したことで
軍部の不興を買ったりしたことなどにも依るのだと。
全くもって、今の日本社会にぴったり当て嵌められるし。
耳に心地良い言葉を言う者ばかりが、出世する。
まぁ、処世術ですよ、って嘯くヒトも多いけどさ。

兵を送り込んでおきながら、補給をまともにせずに成果を出せ、という。
今の立場の弱い会社員や、派遣社員、パート、アルバイトを使い捨てにする、
カイシャにまともにカブって見える。
日本社会は、戦後大躍進を遂げたかに見えたけども、
その実、ちっとも進歩していなかったんじゃないか?
戦後、有無を言わせず押し付けられた欧米流は、
働き詰めでも貧しかった日本人を豊かに導いてくれたものもあった。
GHQに言われてなお、日本流役人社会は残され、変わらなかったりもした。
理想の上司、と言われたら、この栗林中将みたいな人と答えるな、私。
部下に求めて、自分にも厳しく律する。
なかなか、実行出来る人は少ないし。
あまり内容には触れていないけれども、この本は絶対に読んでもらいたい、
お勧め本です。


永遠の0 (ゼロ)

永遠の0 (ゼロ)

  • 作者: 百田 尚樹
  • 出版社/メーカー: 太田出版
  • 発売日: 2006/08/24
  • メディア: 単行本


『永遠の0』のゼロは、零戦のゼロでした。
主人公の建太郎は26歳、大学を卒業し、司法試験に落ち続け、
現在無職。
フリーライターの姉慶子に、アルバイトを持ちかけられる。
戦死した自分達の祖父、宮部久蔵のことを調べるのだと。
結婚して1週間で祖母の元を離れ、海軍航空兵としてラバウルからガダルカナルなどの
戦地へ赴き、生まれた娘の顔を見てみたいと願いながら。
その娘清子は、今さらながら、父がどのような人間だったのかを知りたい、と慶子に話し、
彼女はそれを叶えようと弟と二人で彼の事を知る人々に、聞き取り調査を始める。
宮部は特攻隊として出撃し、終戦の1週間前に戦死した。
建太郎と慶子が初め持っていた、特攻隊に対する考え方は、
彼らが聞き取りを進めるにつれ、違う印象を持つ事になる。

重い話でありながら、ぐいぐいと引き込まれ、
あっという間に読み進んでしまう、引力の強い本でした。
結構途中で飽きてしまう事が多いんですよね、という後輩Bも
『すごい良かったです。全然飽きずに、すいすい読んじゃいましたよ!!』
と大絶賛していました。
細かい所が気になる、時代考証を大切にする人には何かあるかもしれませんが、
私には、とても良かった本でした。

この二冊は、ホント、中高生にも読んで欲しいお勧めの本です。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

空気感 [本]


坂の下の湖

坂の下の湖

  • 作者: 石田 衣良
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2010/10/14
  • メディア: 単行本


石田氏のエッセイです。
R25に連載していたものを、まとめたもの。
池袋ウエストゲートパークシリーズに出てくる主人公たちの年代の人たちへのメッセージ、
といったところか。
小説の感じから、訴えかけるものがブレない。
若者たちへ、でも、それよりも上の者たちへも。
この人の話を読むと、そうか、それでも私達も一歩を踏み出さないとな、
と思わされて来る気がします。


おやすみラフマニノフ (『このミス』大賞シリーズ)

おやすみラフマニノフ (『このミス』大賞シリーズ)

  • 作者: 中山 七里
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2010/10/12
  • メディア: 単行本


『さよならドビュッシー』の第二弾、音大講師の岬洋介が探偵役として、
謎を解いて行きます。
さよならドビュッシーと時期的には、初めの頃なんかは重なっています。
レビューでは、『さよなら〜』の方が良かった、という人が多いのですが、
私はこちらの方が好きでした。
前作の主人公のピアノ至高主義が鼻についていたのが、専らの理由ですけども。

今回の主人公は、岬が講師をしている大学に通う晶。
ヴァイオリンを弾く4年生で、学長であるラフマニノフの名ピアニストの孫娘、
初音と仲が良い。
大学が所有する、ストラディバリウスのチェロを初音が借り出そうとし、
盗まれていたのに気が付いたことから、事件は走り出す。
時価2億円。
楽器やらない人には、楽器が違うだけで、こんなに音色が違ってくるものなのか、
理解しがたいものがあるかもしれませんが、
アマチュアの私でも分かるものなのです。
いや、私はヴァイオリンは触った事も殆どないので分かりませんが、
ホルン、吹き比べさせてもらってビビったことがありました。
ね、音色が全然違う!吹きやすさも違う!
(私比。)
うぉ〜。

秋の演奏会で学長のピアノと一緒に演奏するオーケストラには、
いくつか特典があり、大学のストラディバリウスを使うことが出来るというのも、
大きな魅力の一つ。
ヴァイオリンの他に、チェロのストラディバリウスもあったのだが、
そのチェロが盗まれたために、オーケストラ内も不協和音が鳴り響き、
まとまる気配もない。

オーケストラものだというところが、今回読んでいて楽しめた理由の一つでしたが、
現実の厳しさを噛みしめながら、現実を直視したくない若者達の心情も、
きりきりと来るものがありました。
ラフマニノフのCDを聴いた後でこれを読めば、
また違う楽しみもあると思います。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

シリーズ・・・ではあるけども。 [本]


若様組まいる (100周年書き下ろし)

若様組まいる (100周年書き下ろし)

  • 作者: 畠中 恵
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/11/05
  • メディア: 単行本


アイスクリン強しのシリーズ第二弾ですが、時系列としてはこちらの方が前になります。
明治維新より20数年経ち、幕臣出身の若様達も、安定した収入源を求めてはいた。
朝敵側だった立場から、なかなか良い就職口も見つからず。
なところへ、若様たちのリーダー格長瀬が警察の巡査学校入学の話を、見付けて来たのだ。
薄給に最初は気乗りしなかった他の者たちも、それでは何かあるのかと問われれば、
あてがあるわけでもない。
そして幼馴染の若様達八人は、試験を経て、巡査学校の第一期生となる。

学校で習った明治維新の話、だけでは、
見えて来ないその時代の流れや雰囲気が窺える。
巡査学校での2ヶ月間、
若様たちのように元幕臣で江戸東京に残った人々、
徳川家にくっついて静岡へ行った人々、
薩長の出身で出世が約束されている人々、
裕福な商家の次男など、立場の違う者たちが8人部屋で寝起きするのだ。
揉めないワケが、ない。

何となく、だらだらと話が続いて、と云う感じで、
盛り上がりに欠けるような。
私としては、まだ『アイスクリン強し』の方が面白かったです。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。