SSブログ

え、そうだったの? [本]


ケルベロスの肖像

ケルベロスの肖像

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2012/07/06
  • メディア: 単行本


会社の図書室に入っていたので、おお、新作、と読みましたが。
Amazonのレビュー見て、今初めて知りました。
『バチスタシリーズ完結編』だと。
いや、この、まだ続くよ!な読後感は・・・?!

海堂氏、結構次々と新作が出て来るから、どれを読んで、どれを読んでいないか、
時系列はどうなっているのか、が段々分からなくなって来ます。
いや、メモっておけば良い話なのですが。

この『ケルベロスの肖像』、田口医師が主人公になっています。
完結編で、スタートから戻って来た感じなのでしょうか。
今までの話が積み重なって、何だかとっ散らかって終わり、な印象です。
いやこれ、終わりじゃないよね。
どこの組織でも、健全で良い方向とされる所へと進むってわけじゃない。
むしろ、何故そんな無駄を?って方向へ押し流されるのもしばしば。
そんな世の中の無情、改めて喰らわせられます。

続きものだから、あらすじは他の作品のネタバレになったりするしなぁ。

外伝(スピンオフって言い方、あんまり好きじゃない。いいじゃない、分かりやすく日本語で)
で、もう少し落としドコロを変えて来るかなぁ。
ま、世の中ハッピーエンドで終わる事ばっかりじゃない。
昔、映画好きの友達が
『ハッピーエンドって好きじゃない。
アンハッピーで終わる方が、その後を想像出来るじゃない?』
と言っていましたが、それも面白いし、面倒でもあるな。


ほぼ毎年、新宿伊勢丹の『サロン・デュ・ショコラ』へ行きます。
もう大方のショコラティエのものを食べて、ある程度傾向も分かるようになりました。
まぁでも、セレクションボックスでいろんな人のを味わえるのが、一番手軽。
皆そう考えるのでしょう、あっという間に売り切れますが。
週末にしか行けないので、セレクションボックスをじゅんさんに頼みました。
その他に、好みのショコラティエのものも買います。
大・満・足です。
サロン・デュ・ショコラ セレクションボックス.jpg
2月に入って友人に、『もうすぐバレンタインだしね。』とメールもらい、
そうか!バレンタインまだだったね、と。
だって関係ないんだもん。
会社では、『皆さん、食べて下さい。』と若い子がチョコ詰め合わせを、
お茶菓子コーナーに並べていたな。
『いつもお世話になっています。』とチョコももらったな。
・・・。
うん、何だろう?この疎外感。


サロン・デュ・ショコラ ジャン・ポール・エヴァン.jpg
ジャン・ポール・エヴァンの『熱い♡に火をつけろ!』みたいなオブジェ。
サロン・デュ・ショコラ 限定メニュー.jpgサロン・デュ・ショコラ お茶.jpg
50分位待ちました。
1日100食限定メニューの『ムニュ アミティエ』
ブリオッシュのパンベルデュ風とレッドフルーツのコンフィとチョコレートアイス。
ジャン・ポール・エヴァンのブース中にカフェがあるのですが、
ポワラーヌとフェルベールとのコラボメニューになっています。
チョコアイス、滅茶苦茶濃厚でうまうま。
サロン・デュ・ショコラ ベルコラーデ.jpg
お茶した後だというのに、ベルコラーデでこちらも会場限定の
チョコレートドリンクを。
ホワイトチョコにフランボワーズ×ストロベリー×カシス×ローズの、
ほんのりピンクのドリンクです。
ホワイトチョコの甘さを、フルーツの酸味が絶妙に爽やか感加えて、
ほっこりいたしましたよ♪

nice!(0)  コメント(0) 

イメージ [本]

会社の図書室で、前から見てはいたのですが。
表紙の絵が気に入らず、イメージで手に取りませんでした。
が!
ほとぼり冷めた頃だし(何の?)、まぁ読んでみるか。
で、うぉ〜、もっと早く読めば良かった、とぎゅーぎゅーしました。


のぼうの城

のぼうの城

  • 作者: 和田 竜
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2007/11/28
  • メディア: 単行本


武州、現在の行田市(あの、ゼリーフライで有名な)が
『のぼうの城』のあった所です。
さきたま古墳とか、何だか懐かしい場所も舞台になります。
成田氏の城主のいとこ、成田長親が『のぼう様』です。
ぬぼーっとした、図体ばかりでかいでくの坊だけど、
さすがにそのままで呼ぶのも、ということででくの坊様から『のぼう様』。

豊臣秀吉が北条氏を落とすべく動き、忍城の城主も小田原城へ。
長親の父が城代を務めるも、病に倒れ、長親が城代に。
農民たちに『のぼう様』と呼ばれ、何だか頼りない長親だが、
それがみんなの庇護心をくすぐるのか、周りが盛り上げるタイプなのだ。
長親の為人が、忍城を攻める石田三成の戦略をものともしない、
不気味な団結へ繋がるとか。

いやもう、面白い。
勢いに乗って、近くでまだやっていた映画も観に行ってしまいました。
個人的には、佐藤浩市氏がいなければ、ぐだぐだだったな
というのが感想。
のぼう様は、野村萬斎氏ではイメージ違うんだよ〜!
もっとぬぼーっとでっかくなくちゃ!
あと、最後の方、映像だけでなく、ナレーション入れてくれればなぁ、と。
じゅんさんに、『のぼうの城』観に行ったよ、と言ったら、
『うちの会社、エンドロールに出ていなかった?』と返されました。
知っていたら、きちんと目を皿にして見たですよ。
nice!(0)  コメント(2) 

ちょっと、忘れかけた感じになってはいないか? [本]


ピーク・オイル -石油争乱と21世紀経済の行方-

ピーク・オイル -石油争乱と21世紀経済の行方-

  • 作者: リンダ・マクウェイグ
  • 出版社/メーカー: 作品社
  • 発売日: 2005/08/31
  • メディア: 単行本


ピーク・オイル、そう遠くもない将来、石油の産出がピークに達し、
その後減少に転じるというもの。
これ自体は、随分と前から言われていて、特に目新しいとは思われないかもしれない。
ちょっと長めに言われ続けると麻痺して、どうということも無い気分になってしまう。
そんな日本人には、是非とも再認識してもらわんとならんのです。
石油の現状について。
いや、まぁ、そんなエラそうに言うんならば、
夜更かししたりパソコンやったりしているんじゃないよ、ってなりますか。

イラクの大量破壊兵器云々のアメリカさんの言いがかり、
石油欲しくてやったんでしょ?!ってところとか。
石油の取引はアメリカドルだったのを、ユーロにしていきましょ、
ってフランスとかウマくイラクと交渉していったところ、
アメリカが血相変えて阻止に走った結果だったとか。
読むにつれ、相も変わらず人種差別的、宗教差別的、白人が牛耳るのが当たり前世界に、
何とか抵抗していこうとするアラブ産油国というのが哀しく思えて来ます。
恐らく、日本人はそういう白人西欧社会に、『あぁ、まだそうなんだ。』
と思う人が多いんじゃなかろうか。

日本は、資源が乏しい国だから、外国から輸入する。
そんなのをずーっと当たり前として来た?
でも、中国がレアメタル輸出を制限して来た時、日本はそれに代わるものを
生み出してしのいで来たし。
原発も、リスクが高すぎる手段だというのを、実感したハズなのに。
この、日本の高い技術力と考える力で、石油、原子力以外のクリーンエネルギーで
賄える世界は作れるのに。
研究費も、助成金も、使う所を間違えてやしないか?
天下りの高額退職金の為、ってバカか?
先日の北朝鮮のミサイル発射なども考えると、原発の安全管理に疑問は残る。
ターゲット、日本全国にごろごろあるし。
大丈夫なのか?

この本の著者がカナダ人の女性ジャーナリストというのが、
お手盛りプロパガンダにならないで、読み応えのあるものにしているのかも。
カナダは、産油国であるにも関わらず、アメリカとの契約で
ワリを食う立場にさせられているのも、知らなかったのです。


原発危機 官邸からの証言 (ちくま新書)

原発危機 官邸からの証言 (ちくま新書)

  • 作者: 福山 哲郎
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2012/08/08
  • メディア: 新書


明日の選挙には、影響しませんけども。

東日本大震災の津波被害からの、福島第1原発の事故は、
ここ数十年の中でも数多くの人が深く関心を持った事の一つでしょう。
『有り得ない!』
そう心の中で叫んだ人も、少なくないはず。
原発の安全神話に、どっぷり漬け込まれていたのですし。

この本は、事故当時、首相官邸で首相、官房長官に次いで3番目の
危機管理担当であった官房副長官がノートに残していた記録から、
原発対応の状況を綴っていったものです。
未だ当事者意識の無い、どちらかというと(言わんでも)被害者意識の
東電の対応のヒドさ。
首相と首相官邸の対応のマズさを喧伝する声も、マスコミでは高かった。
私としては、あの時、菅元首相でなかったら、もっと良い対応が出来ていたと思う、
とは思ってはいませんでしたが。
むしろ、金の力絶大なる東電さまを向こうに、原発ゼロを言い出せたのは、
すごいんじゃないかなと。

解釈のしかた、っていうのもあるし、立場もある。
それでも、ちょっと、この本を読んでみて感じ入るところは多いとも思うのです。
これからの、日本のエネルギーの行く末、皆で考えていかんとでしょ。
原発は、核兵器転用とかの技術を充分に持っているであろうと思わせるところが、
諸外国牽制に役立つんだろうとか。
いろいろと思うところはあるけども、身を守る手段の一つのものとしては、
諸刃の剣として自国民に危険過ぎるんじゃないかとも、思う。
私は、領空侵犯してくる外国機に、攻撃許可を出すべきじゃないか、という考えだし。
どう考えても、向こうが攻撃してきたら、反撃することならば許可することもある、って、
一撃目を外してくれること前提で、無理があるし。
日本でも、国産戦闘機の開発をするべきだと、考えていますし。
核が無いのなら、他に牽制力、抑止力は持たないと、成り立たないんじゃないかと思うし。

何だか脱線していきましたが、エネルギー問題は、
もっと日本の高い技術力を生かしていける方向へ進むべきなんじゃないかなぁ。
あ、偏りもありますが、現在他の視点からの本も読んでいますので、
またそれも併せて。
nice!(0)  コメント(2) 

和菓子も、良いよねぇ。 [本]

ほのぼの。
和菓子も、好きなんです。


和菓子のアン (光文社文庫)

和菓子のアン (光文社文庫)

  • 作者: 坂木 司
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2012/10/11
  • メディア: 文庫


週末、電車で出掛ける時の本を、何にしようかと
積ん読タワーの中から上の方のを選びました。
ここのところ、『何読んでいるの?』と聞かれて答えにくいものばかりだったもので。
(いや、誰にも聞かれないけどさ。相変わらずのおっさん本・・・)
オビの、『心に残った本』ランキング2011年、第1位!っていうのよりも、
表紙の可愛いおまんじゅうに、ふらふらっと引き寄せられたのでした。

主人公の梅本杏子は、高校を卒業後、大学に行くほど勉強が好きなワケでもなく、
かといっていきなり就職というのもピンと来なかったため、ぷー。
このままではまずかろうと、百貨店の和菓子屋でアルバイトをすることに。
150㎝、57kgのぽっちゃり体型の彼女、恋愛では対象外とされる立場であったため、
軽く男性恐怖症。
うん、自分で思っていても、他人に言われるとえぐられるわ。
そんなワケで、お店に女性だけだった和菓子屋みつ屋をバイト先に選びました。
バイトを始めると、とっつきにくいイケメン社員、立花が現れます。
和菓子職人志望だが、売り場でも良い働きをするという。
椿店長(女性)とで社員は二人、アルバイトは杏子と大学生の桜井さん。

『デパ地下を舞台にした、ほのぼのミステリー』とオビにはありますが、
ミステリー分類は、どうなんだろう?
杏子の、和菓子への素朴な愛情というか、食い気、が伝わって来て、
『うわ、ちょっと美味しい和菓子が食べたいよ!』て気になる。
立花のとっつきにくさは、乙女系男子がばれないように、って事でしたが、
和菓子のうんちくと情熱には、ほほうと。
杏子はほのぼのキャラ(やや、作りもあり)と、他の三人の強烈さが良いのかも。

結局、電車の中以外でも止まらず、その日に一気読みしてしまいました。
ほんわか、がたまらんです。
nice!(0)  コメント(0) 

熱き思いに、胸高鳴らせ(でも、方向性、ちょっと違うぞ、私・・・。) [本]


ジーンリッチの復讐

ジーンリッチの復讐

  • 作者: 山川 健一
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2001/09
  • メディア: 単行本


2020年、近未来小説です。
衰退していく日本社会。
遺伝子操作など、もうごく当たり前になっている昨今では、
単なるSFと言っていられるものでも、ないのかもしれない。
優良な遺伝子を持つように操作することが、結構な額を掛ければ出来るように。
そこのところは、今のところモラルの問題。

兄弟間でも、ジーンリッチ、即ち優良遺伝子操作をしたものは、
していない天然遺伝子の者と比べると段違いの優秀さを示していた。
それはもう、確執があるのは当たり前になるわな。
『弟はジーンリッチだから・・・。何故俺はジーンリッチにしてくれなかった?!』
ヒトの優秀さの前に、そんな僻みは出て来るに決まっている。

そして、ある日、厚労省、製薬会社、大学の研究者が次々と廃人になる事件が起きた。
メールを介した、一種のテロ。
ジーンリッチの、復讐が始まる。
優秀で、差別をされた理不尽さ。
新しい世界への飛躍を目論んで。

決して有り得ない光景では、ないよなぁと思うのです。
優秀さは、どこまでが許容されるのか。


天使の梯子 Angel's Ladder (集英社文庫)

天使の梯子 Angel's Ladder (集英社文庫)

  • 作者: 村山 由佳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/10/19
  • メディア: 文庫


どうやら、『天使の卵』という前作があったようで、その10年後のお話です。
年上の女性への憧れ。
21歳の慎一と、29歳夏姫のガラスの恋。
って感じか。

う〜む。
やっぱり私は、こういう恋愛小説弱いなぁ。
読後の余韻とかもなく、『なるほど、そうか。』としか。
もっとどんどこ読みまくって、耐性つけるしかないのかなぁ。
いかん。
恋愛情緒、皆無な発言だな・・・。


下町ロケット

下町ロケット

  • 作者: 池井戸 潤
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2010/11/24
  • メディア: ハードカバー


異動してからは図書室があるのと違う棟なので、足が遠のいておりましたが。
丁度同じ部署の子が、図書室を管理している組合の部長をやっていたので、
『これ、読みたい〜。入れて〜。』とお願いしていましたら。
『新刊、入りましたよ。今、棚に並べて来ました。』
と教えてくれたので、早速一番乗りで借りました。
う〜ん、真新しいハードカバーの手触りは、やっぱり格別だなぁ。
自分では、高くて場所取るから、買わないもんなぁ。

いや、それにしても。
今年初めて出会った(本の)、作家さんのレベル高いこと、高いこと。
池井戸氏も、その中の一人ですね。
食わず嫌いで、もったいなかった・・・。

直木賞受賞ということで、作品もいろんなメディアに紹介されておりますが。
主人公がロケット開発研究者として、種子島宇宙センターでの打ち上げに立ち会う場面。
成功したかに見えた打ち上げは、しかし、
数分後には被害を最小限に食い止めるために、海へ突っ込ませるしかなかった。
そして数年後。
佃航平は、大田区の町工場の社長として資金繰りに東奔西走していた。
親から継いだ佃製作所は、エンジン部品などを作製している。
社員約200名の会社には、その規模からするとオーバースペックとさえ感じられる
クリーンルームなどを備える。
確実に、開発研究者の航平のこだわりから来たものだ。

ロケットエンジンの完全自社開発にこだわる大企業の前に、
弱小佃製作所の持つ特許が立ちはだかる。
(これ、M重工っぽい。
元宇宙三課のKちゃんには、是非読んでもらいたい。)
立ちはだかるとか云っても、綱渡りな駆け引きが続きます。
中小企業の資金繰りの苦しさにつけ込んだ、大手。
大手のメンツにつけ込んだ、中小。
わくわく、どきどきする。

読後のぞくぞく満足感たら、もう。
すんごく、楽しい。
nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。